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法律・制度解説

障害者雇用納付金の仕組みと金額 ―常用労働者101人以上の企業が知っておくべきこと

公開日:2026年7月1日 / 最終更新:2026年7月1日
監修

監修:山下 勝之(C&C株式会社 代表取締役)

障害者雇用の支援サービス比較メディア「障害者雇用ベンダー比較ナビ」運営責任者。本記事は厚生労働省・JEED(高齢・障害・求職者雇用支援機構)の公表資料をもとに作成し、内容を確認しています。

法定雇用率を満たしていない企業のうち、常用労働者101人以上の企業には、障害者雇用納付金の納付義務があります。「納付金さえ払えば問題ない」と誤解されがちですが、この制度の本来の目的は、雇用義務を果たす企業とそうでない企業の負担を公平にすることにあります。この記事では、納付金の仕組みと金額の考え方を整理します。

障害者雇用納付金制度とは

障害者雇用納付金制度は、法定雇用率を満たしていない企業から納付金を徴収し、それを財源として、法定雇用率を満たしている企業に調整金・報奨金を支給する仕組みです。障害者を雇用するには、施設の改修や職場の配慮など一定の経済的負担が伴うため、雇用する企業と雇用しない企業の間で生じる負担の差を埋めることを目的としています。

対象となる企業規模

納付金の納付義務があるのは、常用労働者が101人以上の企業です。100人以下の企業には納付義務はなく、法定雇用率が未達の場合でも、行政指導が中心となります。

2026年7月からは法定雇用率が2.7%に引き上げられ、常用労働者37.5人以上の企業が新たに雇用義務の対象になりますが、納付金の対象規模(101人以上)はこれとは別の基準である点に注意してください。100人以下の企業は、雇用義務はあっても納付金の対象外です。

納付金の金額の考え方

納付金は、法定雇用人数に対する不足1人あたり月額5万円が基本の考え方です。たとえば、法定雇用人数より2人不足している状態が1年間続いた場合、「5万円 × 2人 × 12ヶ月=120万円」が年間の納付金額の目安となります。

常用労働者数が200人以下の企業には、金額が減額される特例が設けられている場合があります。適用の有無や正確な金額は年度によって見直されることがあるため、実際の申告にあたっては、JEEDの最新の公表資料を確認する必要があります。

調整金・報奨金との関係

納付金を財源として、法定雇用率を満たしている企業には、逆に給付金が支給される仕組みがあります。常用労働者101人超の企業が対象の調整金と、100人以下の企業が対象の報奨金です。いずれも、超過して雇用している障害者の人数に応じて支給されます。

制度対象企業発生する条件
納付金常用労働者101人以上法定雇用率が未達
調整金常用労働者101人超法定雇用率を超えて雇用
報奨金常用労働者100人以下法定雇用率を超えて雇用

「納付金を払えば済む」わけではない理由

納付金を納めることは、法定雇用率を満たさないことへの「罰金」ではなく、あくまで負担の公平性を保つための制度です。著しく雇用率が低い状態が続く企業に対しては、ハローワークから雇入れ計画の作成を命じられたり、それでも改善が見られない場合は企業名が公表されたりする可能性があります。納付金の納付だけで義務が完全に果たされたとみなされるわけではない点に注意が必要です。

未達を防ぐためにできること

納付金の負担や行政指導のリスクを避けるには、早期に自社の義務人数を把握し、計画的に採用・受け入れ体制を整えることが基本です。自社での直接採用が難しい場合は、農園型・テレワーク型・人材紹介型など、外部の支援サービスを活用する方法もあります。義務化・引き上げのタイミングから逆算して、余裕を持って準備を進めることをおすすめします。

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よくある質問(FAQ)

Q. 障害者雇用納付金は、どの規模の企業が対象ですか?

A. 常用労働者101人以上の企業が対象です。100人以下の企業には納付義務はありませんが、法定雇用率を超えて雇用している場合は報奨金の対象になることがあります。

Q. 納付金はいくらかかりますか?

A. 不足1人あたり月額5万円が基本の考え方です。企業規模による減額特例などもあるため、正確な金額はJEEDの最新の公表資料でご確認ください。

Q. 納付金を払えば、法定雇用率を満たさなくてもよいのですか?

A. いいえ。納付金は負担の公平性を保つための制度であり、著しく雇用率が低い企業には行政指導や企業名の公表が行われる場合があります。

参考・出典

  • 厚生労働省「障害者雇用納付金制度」
  • 独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)公表資料

※本記事は制度の概要を分かりやすく解説するものです。金額・特例の適用条件は年度により改定されることがあるため、実際の申告にあたっては必ず厚生労働省・JEEDの最新の公式情報をご確認ください。

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